うちなーガイド その13 東御廻り 前編 [うちなーガイド]
遥か昔、遠い二ライカナイから久高島のカベール岬に神が到着しました。
神の名はアマミキヨ。
グスクを造り、稲を植え、子供を作り、そして人々の世を創りましたとさ。
琉球王国時代から言い伝えられている神話だそうです。
なお、ニライカナイっていうのは遥か東の沖にある理想郷のことです。
かつて、尚さん(琉球王国の国王デス)は王国の繁栄と五穀豊穣を祈願のため、神様アマミキヨに関連ある聖地を巡礼しました。
それを東御廻り(あがりうまーい)といいます。
時代が下り国王の巡礼は廃止されましたが、同じルートの聖地巡礼をするのが王国内の人々の間で流行したそうです。
江戸時代にお伊勢参りが大流行しましたけど、それと同じ感覚なんですかね?
ルートは首里城の園比屋武御嶽(すぬひゃんうたき)を出発し、与那原、佐敷の拝所を経て知念に入り、ティダ御川(うっかー)で拝んで、
斎場御嶽(せーふぁうたき)に至ります。さらに知念グスク、知念大川(ちねんうっかー)、ヤハラヅカサ、受水走水(うきんじゅはいんじゅ)などをまわり、
玉城グスクまでという行程で計14の聖地を巡ります。
14箇所も沢山、と思うかもしれませんが、首里城から最後の玉城グスクまで全行程20kmもないんで車を使えば1日あれば回れます。
ということで、うちなーガイド その13、今回は東御廻り(あがりうまーい)の紹介です。
ではまず、スタート地点から。
1.園比屋武御嶽(すぬひゃんうたき)
まぁしかし難しい読み方ですねー。コチラは守礼門をくぐって、次の歓会門(かんかいもん)に行く手前の左側にあります。
見たことがある人も多いでしょうけど、守礼門に比べたら古ぼけた汚い門(罰当たりそうだな)なので、スルーした人もまた多いでしょう(笑)
国王は東御廻りに行く前、ここでまず安全祈願してから出発したそうです。
第2次世界大戦で一部破壊されましたが修復され、一応、世界遺産に登録されてます。
なお、首里城、守礼門は第2次世界大戦で徹底的に破壊され、現在あるものは戦後建てられたものなので世界遺産にはなってません。
2.御殿山(うどぅんやま)
天女が降り立った伝説の地だそうです。
3.親川(うぇーがー)
御用水が汲み上げられた霊泉だそうです。現在は井戸跡がこのように拝殿となってます。
どちらも那覇市の南隣、与那原(よなばる)町内にあるんですが、看板等は全くなし。探すのに苦労しました。
苦労した割には、正直たいしたこと無かったです(笑)
ここから南城市内に入ります。なぜか、この先は看板等がきちんと整備されて、迷うことなく探しやすかったですね。
4.場天御嶽(ばてんうたき)
琉球王国初代の王、尚巴志(しょう・はし)さんのおじいさん、佐銘川大主(さめがわ・うふぬし)さんが祭られてる御嶽だそうです。
5.佐敷上グスク(さしきうぃぐすく)
尚巴志さんとその父親、尚思招(しょう・ししょう)さんが築いた、居城跡。
6.テダ御川(テダうっかー)
太陽神が降臨した、霊泉だそうです。
昭和初期に泉は枯れちゃって、あの碑が無ければただの岩場(笑)
なお、テダ(ティダ)は太陽、と言う意味です。
テダ御川は車で入れないので、かなり手前で止めてから、こんな獣道みたいなところを歩きます。
なんか、ハブが出そうな雰囲気ですね。
この時、幸いハブは出ず、代わりに蝶が飛んでました。
ヤブが開けると、後は下り階段。
一度目に行ったときは土砂降りで、ほとんど滝でした。
二度目に行ったときはいい景色が見れました♪ちょっと雲が多かったんで、海の色はイマイチですけど。
7.斎場御嶽(せいふぁうたき)
東御廻り最高の聖地。世界遺産にも登録されてます。
ここは首里城と並んで有名ですからねー。行ったことある人も多いんじゃないでしょうか。
斎場御嶽の中でもこの三庫理(さんぐーい)が一番見ごたえありますねー。
それだけ有名なところなのに、途中の道の整備はイマイチです。
最初にかなりの急坂もあるし、足が悪い人にはちょっときついかもしれません。
ここまででちょうど半分。
長いんで、後半は次回に続きます。
今回は単なるガイドブックになっちゃってますねー